平成25年新人戦 県大会2回戦
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午前中に降った雨も上がり、人工芝のピッチに浮いていた水も随分と少なくなった名経大グランドにナイターの明かりが灯った。新人戦県大会の第2戦は、公式戦では珍しい夕方キックオフのナイターゲームとなった。
キックオフ直後から、怒声ともとれる監督の声に後ろ押しされ、愛知黎明が勢いよく攻め込んでくる。サイドを中心に個の力でボールを持ち込み、強引にクロスを上げるシーンがあったが、ゴール前での危険なシーンにはつながらなかった。
一方、松蔭の攻撃は、ブロックラインを作って自陣を固める愛知黎明に対し、パスは回るものの、前線の選手が孤立し、なかなかシュートまで持ち込むことができない。ボールを回しチャンスをうかがう松蔭に対し、愛知黎明はクリア気味にロングボールを蹴り込んで、陣地を挽回する流れ。そしてお互いに決定的なシーンを作れないまま前半終了。気温もどんどん下がり、選手から立ち上る白い湯気で、緊迫感が一層と高まってくる。
後半、サイドで起点を作って攻めたい松蔭だが、愛知黎明の守備も固く、簡単には崩すことができない。後半途中からは愛知黎明選手の足が止まり始め、松蔭の時間帯が続くが、シュートまでなかなか持ち込めない。愛知黎明は徹底してロングボールでワンチャンスを狙う。お互い攻め手を欠いたまま時間だけが進み、前後半終了。延長戦へと突入した。
延長戦は強引にシュートを放つ愛知黎明にヒヤリとさせられるシーンが何度かあり、後半には相手シュートがポストを叩くなどのピンチもあったが、結局両チームに得点は入らず、勝負はPK戦に持ち越された。
ナイターに照らされたフィールドは、夜霧が立ち込め幻想的な雰囲気に。ゲーム中は大声援を送っていた松蔭応援団も応援を止め、固唾をのんで見守る中、PK戦は愛知黎明の先行で静かに始まった。
愛知黎明の1番手を松蔭GKが止め、両チームとも2番手まで終わって2-1と松蔭がリード。愛知黎明3番手が決めて2-2。松蔭の3番手が決めれば再びリードするという展開。
しかし、ここで信じられないことが起きる。松蔭選手がボールをセットし、ホイッスルが吹かれた後、静寂を破るように相手監督が大きな怒声を上げる。助走に入った松蔭3番手のキックはセーブされ2-2のまま。
その後、愛知黎明は1人決め、松蔭が2人はずしゲーム終了。悔しい敗戦となった。
80分で勝ちきれなかったことが敗因だが、PKでの発声は明らかに反スポーツ的行為(ゴルフでもアドレスには言ったら動かない声出さないは当たり前)。両チームの選手は頑張って100分間戦い抜いただけに、勝ち負けは別にして残念な気分でゲームセットの笛を聞いた。
とはいえ、負けは負け、潔く結果を受け入れるしかない。
そして、愛知黎明には松蔭の分まで、次戦頑張っていただきたい。
松蔭の新人戦県大会は2回戦で終了。
なぜ勝てなかったのか、なぜ得点できなかったか、なぜ悔しい思いをしたのか、敗戦から学ぶものは数多い。この悔しさは胸の奥に刻み込んで、気持ちを切り替えて、次の目標に向かって走り出して欲しい。
最後に、ナイターゲームのために会場を提供し、寒い中しっかりと大会運営のお手伝いをしてくれた名経大高蔵高校の選手・関係者の方々に感謝します。夜遅くまでありがとうごさいました。
出場選手
松蔭A | 愛知黎明 | ||||
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GK | 1 | 水谷 拓朗 | |||
DF | 5 | 水谷 直斗 | |||
DF | 3 | 前田 知宏 | |||
DF | 4 | 静谷 公希 | |||
DF | 13 | 高木 一伎 | |||
MF | 11 | 佐藤 友紀 | |||
MF | 6 | 鈴木 駿也 | |||
MF | 8 | 松尾 啓介 | |||
MF | 2 | 成田 知規 | |||
FW | 18 | 池田 圭吾 | |||
FW | 14 | 柴田 大地 | |||
控え選手 | 7 | 宮武 史拓 | |||
控え選手 | 20 | 今井 洸志 | |||
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